算数通信mathmath 第7号|20mのハンデは、公平か
算数通信mathmath、第7号です。
今回は、大人でも半分くらいの人が間違える「かけっこの問題」です。高学年の速さ・比の単元で使えます。
【今日のネタ】20m差で勝った子が、20m後ろからスタートしたら
登場するのは2人。100m走をすると、智美さんがゴールした瞬間、健太くんは80m地点。つまり20m差で智美さんの勝ちです。

そこで健太くんが言います。
「今度は智美さんが20m後ろからスタートしてよ。それなら公平でしょ」。
さて、この勝負、どうなるでしょうか。
教室で予想させると、たいてい「同時にゴールする」が多数派になります。20m差がついたんだから、20m下がれば帳消し。直感はそう言います。
ところが、勝つのはなんとまた智美さんです。
種はこうです。二人の速さの比は100:80、つまり5:4。智美さんが120m(20m後ろからゴールまで)を走る間に、健太くんが走れるのは120×4/5=96m。ゴールまであと4m残っています。智美さんの勝ちです。

もっと言うと、20mだった差は、智美さんが120m走る間に24mまで広がっています。差は、走れば走るほど広がるのです。だから「ついた差のぶんだけ下がる」では、追いつけません。
落とし穴の正体は、「差」で考えるか「割合」で考えるか。20mという差は、100m走ったからついた差です。距離が変われば、差も変わる。変わらないのは5:4という割合の方です。
ここまで来たら、次に問題になるのは「じゃあ、何m後ろからなら公平?」ということです。5:4だから、智美さんが125m走る間に健太くんはちょうど100m。答えは25mです。「20mじゃなくて25m!?」と驚くことでしょう。

明日やるなら、まず「20m後ろで公平?」の予想から。同時派・智美派・健太派に分かれたところで、5:4だけ与えて考えさせてみてください。
それでは、また次号で。
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