算数通信mathmath 第5号|8だけいない数の、ふしぎ
算数通信mathmath、第5号です。
今回は、筆算の練習が「マジック」に化けるネタを。3〜4年生のかけ算の筆算あたりで使えます。
【今日のネタ】12345679 ×(9×好きな一桁)
黒板に、この数を書きます。
12345679
まず子どもに眺めさせると、誰かが気づきます。「8がいない!」。1から9まで順に並んでいるのに、8だけ抜けている。このつかみだけで、教室は少し前のめりになります。
そこで「好きな一桁を1つ選んで」と言います。7を選んだ子には、9×7=63を計算させて、12345679×63の筆算をやらせる。8桁×2桁なので、正直めんどうな計算です。ふだんなら「えー」が出ます。
でも、答えが出た瞬間に空気が変わります。
777777777
7が9個、ずらっと並ぶ。「えっ!?」となったところで、隣の子が「3でやったら333333333になった!」と声を上げる。自分の選んだ数がそのまま並ぶので、確かめたくてたまらなくなる。気づけば、全員が8桁×2桁の筆算を何回もやっています。ドリルなら嫌がる計算を、です。
種はシンプルで、12345679×9=111111111。だから9×7をかけるのは、111111111に7をかけるのと同じで、7が9個並びます。
僕がやるのは、種を先に言わないこと。何人かがゾロ目を出したところで、「なんでこうなるんだろうね」と投げます。高学年なら「じゃあ12345679×9はいくつになるはず?」で、種そのものに手が届く子も出てきます。
もうひとつの問いも残しておきます。「なんで8だけいないんだろう?」。これはけっこう深くて、111111111÷9を筆算でやってみると、8が生まれない理由が見えてきます。大人向けの宿題としてどうぞ。
明日やるなら、まず「8がいない」に気づかせてから。計算がめんどうであるほど、ゾロ目が出た瞬間の「えっ」が大きくなります。
それでは、また次号で。
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